輪島市西保海岸〜
門前町猿山岬

(2000年7月17日)

 この日は輪島の朝市などを訪れたあと、海岸線を西の方に向けドライブしました。


 ここは断崖の上を走るルートとなります。油断して道から外れるとあの世が待っています。途中の断崖の上に展望台がありました。

ゾウの鼻のような岩が海に突き出ているので、この名前があります。そんな奇岩が続く海岸線です。

 ここから眺める海は最高です。あらためて日本海の広さを感じ取ることができました。


 これから向かう海岸線です。天気が悪く写真も暗くなってしまいました。


かなり下に海面があります。


上大沢

 12.5キロのゴツゴツした岩礁が続く海岸でです。背後の山と海との間のわずかな間に集落があります。とても素朴で奥能登らしい雰囲気がするところです。

 左の写真は間垣です。大変強い季節風をうけるこの地区では、各家の前に長い若竹で造った垣をすることで風よけ波よけにしています。

 上大沢より山の方に向かい車を走らせると滝が現れます。

2年前にここを通りかかった時にたまたま見つけました。当時、突然現れた珍しい滝に驚いたものでした。
私のお気に入りの滝の一つです。

 ここで写真を撮っているときにテンのような動物が目の前にいました。あわててシャッターを押そうとしましたが残念ながら逃げられました。まだまだいろんな自然が残っているところです。

 下記の内容の看板がありました。参考まで

石川県指定名勝  男女滝

指定理由 2つの流れの躍動のさまと時に起こる静止の景観の美しさ。

説明 新生代新第三紀中新生の道下礫岩層の岩床上を流れ男女滝を造っている。
    その本滝を女滝といい支流を男滝という。高さ共に約35bに達する。 
    右岸側の女滝は、硬質の礫岩よりなる岩盤を穿ってできた甌穴に流れ込む。
    このような流れを5度繰り返し、そのふくよかさの故に女滝と呼ばれる。
    左岸側の男滝は、小町谷から流れる谷川に達し、急斜面をなす岩床に
    かかると、奔流は狭くて深い淵になり、河床上に穿たれた8つの甌穴と
    ともに、その雄々しいさまはまさに男滝の名にふさわしい。
    2つの滝をあわせて「男女滝」と称する。


男滝
これは上から下に写したものです。
いくつもの甌穴が見られます。

 
女滝
5段階に流れます。

   

 上大沢から男女滝を過ぎてしばらく門前町の方に向け車を走らせると、皆月、猿山岬と門前の総持寺に向かう道とに別れます。ここで、まだ訪れたことがない猿山岬の方に行くことにしました。山道を走って行くとやがて海が見えてきました。ここが皆月海岸です。ここは他の観光地への通り道と違うので、奥能登の隠れたリゾート地かもしれません。猿山岬まで湾になっていて海水浴も楽しめそうです。また、民宿もあり能登でもちょっと奥に入っていますが開けた街になっています。


猿山岬

 その湾沿いの道ですれ違ったおばさんが車を運転している私に向かって会釈をしてくれました。知らない人にも挨拶してくれる良い土地柄のようです。そこから、岬の方に向けて山を上がっていきました。

 しばらく行くとそこは行き止まりになっていて、駐車場、トイレ、休憩所がありました。トイレは人里離れたところながらきれいでした。さて、そこは猿山岬の「娑婆捨峠」というちょっと聞いただけでも恐ろしい名前のところです。そこには下記のような看板がありました。

娑婆捨峠 ”鹿落し”

 昔、猿山には猿と鹿が棲息多く、たまたま鹿狩に来し狩人たちは此の地の利を利用して四方から追っ手の輪を縮め此処に追い詰める。

 進退谷なりたる鹿は二〇〇米の断崖より飛び降りる外術なし。

 こうして鹿を捕ゑ得たので、鹿の娑婆捨であり、人間には無関係でありますが危険ですから」ご注意の要があります。

(此処からは七ツ島 舳倉島 能登沿岸の崎を一望に見渡すことができる)

やはりこの看板を見ると危険な所のようです。

 また、ここは雪割草で有名な所だそうです。残念ながら季節が違うので見られませんでしたが、冬から早春にかけて訪れてみるのがベストのようです。

 案内地図があり、先端の猿山灯台まで遊歩道で徒歩15分となっていました。

  早速、灯台めざし歩き始めました。するとすぐに木立の間から向こうの方に灯台が見えました。しばらく下り坂が続くと橋があり、そこに下記のようなロマンチックな逸話を書いた看板がありました。

逢瀬の谷 ”悟れじの水”

 昔この地に落人大蔵之介おやすの老夫婦住みつき薪炭を造り自活の途を辿る。此処天然の湧水ありて其の水質の良さ、味の良さを誇りとし、生涯をこの地に果てることを口にし仕事に従い居たり。

 この夫婦間に一子娘あり。おはる美人にして山小町ろ呼ばれ、日毎両親の手助けをし時には、糧の物交などに吉浦部落まで現れることあり、村人も薪拾い茅刈りなどに山に至り此のささやかな住居を訪ねる事あり。大蔵之介又学問に長じ村の若人達に教えることを厭わず又、熱心なる信仰者であり仏の訓に徹し村人達にも勧める。

 娘おはるにもいつしか村の吾一青年との交際が始まり、おはるも薪とりに外出すること度々、村の青年も茅刈りに山へ行く事度を重ねるに至る。

 或る日、山の石かげに二人の密談の際にその石の上に大天狗現われ、その勤労を賛え汝等の望みは必ず叶わすであろうと述べ立ち消えたりと云う。おはると吾一青年は天狗の言通り後日契り結ばれ吾一は山の家に婿養子として迎えられ仕事の手助けをすることとなり青年の働き又常人に優る。数年にして富を得山を去り、他へ移住したと云う。

一生を此処に果てる覚悟も富によって砕れ逢瀬の水と別れしも水は永遠に”悟れじの水”として今も流れつづけている。

 その話にあやかって、おはるさんのような美人にいつか出会えることを願いつつ、その水を見に谷の方に下りて行こうとしましたが、足下からがニョロニョロっといきなり飛び出してきました。やはり、動機が不純だったようで大天狗の罰があたったようです。それであきらめて灯台に向け今度は上り坂を進みました。

 間もなく白い灯台が見えました。しかし、灯台があるだけで見晴らしがいいわけでもなく、先へ進もうと思いましたが、遊歩道は草がぼうぼうに生い茂っており道が見えない状態でした。また、蛇に出くわすのもいやなので、引き返すことにしました。

 時間を計ってみると灯台から娑婆捨峠まではわずか5分でした。毎日のウォーキングで鍛えているので歩くのが速いのと坂道もぜんぜん平気だからでしょうか。

 車に乗り込むと後は門前から穴水・七尾を経由して一目散に帰宅しました。